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社団法人 日本植物防疫協会

 Dr.タカギの昆虫知識  −昆虫と天敵の動画−  

No.011
ミカンハモグリガ
(Phyllocnistis citrella)
 ミカンの若葉の表面にひらがなを書いたようにトンネルを作るミカンハモグリガは、別名エカキムシと呼ばれている。
 一般にハモグリガの幼虫は葉肉を餌としているが、このハモグリガでは様子が異なっている。幼虫の頭部を観察するとその口器は極端に薄くなっている。このハモグリガが葉肉ではなく、表皮細胞の内容物だけを餌にする特別な昆虫であることを示している。
 それにしても厚さ10μm程度の細胞壁を見事に切り裂いてゆく口器の使い方は見ごとと言うほか無い。ちなみに表皮細胞の内容物だけを餌にする昆虫はチャノキイロアザミウマであるが、こちらは細胞一つ一つに穴を開けて汁を吸い取るというきわめて非能率的な方法で餌をとっている。
 最近ミカンハモグリガの防除に対して粒剤を処理する試験が試みられているが、根から吸収された薬剤はミカンハモグリガの餌である表皮細胞には届かない。従って、散布で効果のある薬剤でも粒剤で効果を上げることはできないのである。ただし、薬剤処理後に剪定し、伸長した葉ではやや効果が見られるのは理論的にも当然である。



 

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