チャバネアオカメムシ成虫の臭腺(Scent Glands)の構造 


 チャバネアオカメムシ成虫の後胸腹板にある臭腺や貯蔵嚢、出口周辺の形態については、すでにSEM(走査電子顕微鏡)等により詳しい構造が明らかになっています。しかし、貯蔵嚢からの分泌経路については記載がありません。
 貯蔵嚢の出口は左右にそれぞれキチン化した管(内甲)となって、後胸腹板に開口していますが、その内部にある出口は網目状の模様(開口部周辺にあるもの(Evaporative areas)と同じパタ−ン)を表面に持つ円形の蓋によって閉じられています。蓋の周辺は細いスリットとなり、2〜3点で管の内壁に結ばれています。この構造から、通常は分泌物が蓋の表面を湿らせ、少量の成分を開口部からカメムシの周辺に蒸散させており、緊急時には貯蔵嚢の圧力によって急速に蓋周辺のスリットから分泌物が開口部に流れ出すものと推測できます。この臭腺の出口構造を肉眼でもはっきり見られるのがクヌギカメムシです。

クヌギカメムシの臭腺