ゴキブリにも天敵の卵寄生蜂


 台所をうろうろするので主婦に最も嫌われ者の昆虫はゴキブリでしょう。大抵は毒餌や粘着板、殺虫剤のお世話になります。しかし自然界ではゴキブリにも天敵がいて絶えず産卵を狙ってゴキブリを付け回しています。この卵寄生蜂はゴキブリヤセバチという黒い小さな生物で、めったに人目につくことはありません。また、分布も昔は東京以西に多かったので、関東で実物を見た人は少なかったのではないでしょうか? ところが住宅の保温性がよくなり最近はこの蜂も関東地方まで分布を拡げることになったのです。
 平成17年に生きたゴキブリヤセバチをとらえ写真を撮りました。ゴキブリは卵を卵鞘としてまとめて産み、しばらくは尾部につけたまま動きまわります。このすきを狙って柔らかい卵鞘めがけて産卵するのでしよう。この蜂の形態的な特徴として細い前伸腹節が後胸の上端につながっている(通常すべての蜂は後胸の中位から下位につながる)ので間違うことはありません。ゴキブリ退治の要点はえさを与えないことですが、関東でも天敵が活躍するようになれば少しはゴキブリの顔を見る機会が減るかもしれません。

ゴキブリヤセバチ成虫後脚が発達している ゴキブリヤセバチの前伸腹節の付着場所