ウスタビガ泣き泣きの繭作り


 ウスタビガというのは聞き慣れない名前だと思います。しかし冬になって散歩をしながら何気なく枯れ枝を見るようなときに、美しい緑色の繭がぶら下がっているのを見たことはありませんか? それがウスタビガの繭なのです。 美しい?毒々しい?刺されそう?いろいろな見方のできる幼虫は5cm以上にも成長して繭作りを始めます。
 ウスタビガの終冷幼虫が刺激を受けると、ギーギーという音を発することはよく知られています。このような音は捕食者に対する警告と考えられています。
 ウスタビガの美しい緑色の繭の作成過程をビデオに収録するため、クヌギの枯れ枝に繭を作らせてみました。薄い繭をはじめに作り、徐々に吐糸して厚くすることは他の蛾の幼虫と変わりありません。 ただ、ウスタビガの繭は底部に孔があり、口は最初は閉じられず、自由に出入りすることが出きます。幼虫は繭の中で自由に反転して、底部の孔の部分から折り返すときにギーギーという音を出すことがわかりました。 また、入り口からほとんど全身を乗り出して繭を枯れ枝に固定するための吐糸を行います。最後に繭の口を閉じるように頭で入り口の端を強く押し、縁を吐糸によって補強し繭の口を閉じていきます。 完全に閉じた場合にも両端に力を入れると容易に口が開く構造になっています。

ウスタビガ幼虫の摂食 ウスタビガ幼虫側面 ウスタビガ幼虫の顔面
ウスタビガ幼虫の吐糸 ウスタビガ幼虫の繭作り 冬のウスタビガ繭