最小の蛾

 最小の蛾がどの種であるかを決めるのははなかなか難しい問題です。ブドウコハモグリはカンキツのミカンハモグリガやモモのモモハモグリガと同じように、葉の表皮の下に線状の食痕を作る小蛾の仲間です。おそらく蛾の仲間では最も小形でしょう。これらの害虫に共通する性質は年による発生量の変動が大きいことです。その理由は越冬率が気象条件に大きく依存することと、多種類の寄生蜂が存在することによります。ところでこれらの小蛾はカンキツやモモでは害虫となる場合がりますが、ブドウでは防除の対象となることはありません。なぜでしょうか?ブドウでは害虫の種類が少ないため、殺虫剤の散布が少なく、天敵の活動が阻害されないためでしょうか。殺虫剤に対する感受性が高いためでしょうか。それぞれの果樹で殺虫剤無散布園を調査してみました。害虫は散布園に比べて多発生します。天敵の種類は多いのですが、二次寄生蜂も多い。モモハモグリガの場合には寄生によって落葉が始まります。薬剤による防除が必要になります。ミカンハモグリガやブドウコハモグリはかなりの多発生でも葉が落ちることはありません。そのため生産者は果樹園で防除を行うことはありません。慣行的な薬剤散布園ではブドウコハモグリは全く発生しません。それはブドウコハモグリが薬剤に弱いためと、ヤブガラシというどこにでも生育する雑草に天敵と共に常に発生しているからです。モモハモグリガやミカンハモグリガは次々に発生を繰り返す場合が多いのです。これはモモやカンキツ以外に寄主が少なく、周辺から天敵の供給がないためなのです。

最も小さい蛾?開張4mm