ネギ赤さび病の胞子を餌にするタマバエ

Mycodiplosis sp.
 この属のタマバエは,幼虫時代に主としてPuccinia属などサビ病菌の菌糸や胞子を餌にしていることが知られている(Nijveldt,1969)。これらのタマバエが病害の防除に役立っているとは考えられず,幼虫による胞子の分散は無視できる程度ではと考えられる。我が国では湯川・田中(1976)らによってその存在と生態が確認されている。この属のタマバエは全世界で50種以上知られているが,形態的には区別が困難で,分類学上も混乱している。日本ではコムギ,ネギ,ナンキンマメ,トールフェスク,イタリアンライグラス等のサビ病菌の近辺から採集された記録がある。またキクの白サビ病菌,ヘクソカズラのサビ病菌を餌とするものは別種と思われる。成虫の性比はほぼ1:1で幼虫は均等型の分布をする。成虫の産卵はサビ病の発病部位の近辺に2〜5個行われる。発育は年数世代と思われるが日本での確実な飼育記録はない。

ネギ赤さび病の胞子 タマバエの羽化 キク白さび ヘクソカズラさび
タマバエ幼虫 タマバエ成虫 キク白さびを食るタマバエ幼虫 ヘクソカズラのさびを食べるタマバエ幼虫