日本にもいる果実ミバエ(ミカンバエ)


 外国から昆虫学者が来る度に話題となるのがミバエのことです。彼らは異口同音に日本にミバエ問題がないのはなんと幸運なことかと言うのです。チチュウカイミバエやクイ−ンズランドミバエなどで農産物の輸出対策に苦しんでいる国々から見れば当然のことでしょう。しかし日本にも数多くのミバエがいます。代表的なミスジミバエ等はカラスウリの実や過熟したカキなどに産卵するのですが,幸いなことに未熟な果実に産卵するものはほとんどありません。ミバエではありませんがサクランボに寄生するオウトウショウジョウバエが時々話題になる程度です。しかし本当は日本にもカンキツに産卵するミカンバエというれっきとした果実ミバエがいるのです。このミバエは生息地が限定されており,飛翔能力も短いと云うことで数年前までは話題になることはありませんでした。しかし道路の整備や温暖化などに伴い,分布の中心だった大分県中部から分布を拡大し,愛媛県や山口県でも発生や被害に悩まされるようになりました。大型のミバエなので他のミバエと区別するのは容易です。

ミカンバエ雄(上)、雌(下) ミカンバエの卵巣と受精嚢
ソフテックス映像 ミカンバエの背部