オオワタコナカイガラの甘露分泌

 オオワタコナカイガラはカキの害虫として春先よく目立ちます。天敵が多いので大発生することは稀ですが,庭に植えた家庭果樹ではよく見られます。この虫の生態で興味があるのは甘露分泌の様子です。甘露はアリとの共生で重要な役割を果たします。アリが訪れて体表を触角で軽くたたくと,カイガラムシは体をあげるようにしてオレンジ色の甘露を球状にして分泌します。ロウムシ類では1ヶ所,他のコナカイガラムシでは腹部末端に2対の分泌孔があります。ところがオオワタコナカイガラでは頭部にも2対の分泌孔があり,4ヶ所から甘露を分泌するのです 。甘露には排泄物という役目のほかに,色々な作用があることも知られています。この虫ではどんな生理的な作用を持つのでしょうか?

刺激を受け甘露を分泌するオオワタコナカイガラ幼虫