寄生蜂放飼方法の問題点 キイロタマゴバチ・オンシツツヤコバチ


 野外で寄生蜂を放飼する場合、寄主から羽化して害虫の生息する植物上に移るまでが一つの重要なポイントであるとされる。ヒメバチ等では孵化直後に生理的な認識作用が働き条件付けがされるといわれている。キイロタマゴバチでも、羽化した蜂が最初に接触した物質に条件付けられる。従って中国ではサトウキビ圃場での放飼にはサトウキビ葉鞘で作った簡単な放飼器を用いている。別の作物での放飼はその作物の葉で作ったものを使う。このような細かな操作によって定着率が高くなると云われる。
 オンシツツヤコバチは生物農薬の中での歴史も古く、最も親しまれた寄生蜂であろう。この蜂をオンシツコナジラミの防除に使うには、購入したマミ−を張り付けたカ−ドをトマトなどの枝にかける方法が普及している。羽化した成虫はコナジラミの幼虫を探しに飛び立つ。問題は羽化する以前にアブラムシやコナジラミの甘露を狙ったアリがやってきてマミ−状態の蜂を囓り取ることです。アリがたくさんいるようなトマトハウスではトマトの株にアリがのぼらないよう、株もとにタングルを塗布するなどの対策が必要です。

ヨトウ卵から羽化するキイロタマゴバチ ヨトウ卵に産卵するキイロタマゴバチ オンシツツヤコバチを捕食するアリ類