苔に似合った昆虫たち


苔は日本ではどんな場所でも見られるポピュラーな植物です。装飾のために庭園や鉢物に使うこともあります。森林では樹木に生えて物質循環の重要な役目をうけもっています。このなじみ深い苔も調べてみるとたくさんの種類があって、それぞれ生息場所に厳しい条件があるようです。従ってそこに住む昆虫も特殊条件の下に住むことになるわけで、被子植物を餌にする昆虫とは異なる種が多いのです。コケと名前の付く昆虫は多いのですが、半分は体表に苔を付着しているように見えるからというものです。ここで紹介したいのは苔を餌にして発育する昆虫です。蛾類ではコケガ類が代表でしょう。コヤガ、コブガなどもいます。しかしなんと言ってもシラタマアブラムシがコスギゴケには似合っています。2月の始めにはこの苔の活動が始まります。先端に花粉を詰め込んだ俵型のカプセルを持つ生殖器がぐんぐん伸び始めます。この時期には季節はずれですがシラタマアブラムシの幼虫は苔の中を潜り歩き定着場所を探します。この時期になると背中のワックスの分泌が盛んになり、セロハンテープのようなワックスを分泌し始めます。定着すると苔から栄養をとりぐんぐんワックスを増やして球状の真綿のように見えます。

シラタマアブラムシ(仮称)幼虫 シラタマアブラムシ(仮称)成虫