ヌルデの葉に潜む赤い虫

ヌルデはどこにでも生活できる雑草のような木です。ウルシに間違われたり、茎が帯状になるのでよく知られています。こんな個性のある植物ですが昆虫の餌としては余り適していないのか、虫食いの葉は余り見かけません。ヨコバイ、ハモグリガ等が主な寄生者だと思われます。最近このハモグリガの幼虫を顕微鏡で見る機会がありました。潜葉していたのは、写真に示したようにY型の鮮紅色の奇怪な幼虫でした。通常ハモグリガの幼虫は白色−黄色−褐色です。同属のフジホソガの幼虫も同じように紅色なので、ヌルデの持つ紅色素を利用したものではないでしょう。ヌルデから記録されているハモグリガは、ヌルデギンホソガ、ホシヌルデハモグリ、ヌルデハマキホソガの3種です。幼虫の発育は小蛾にしては非常にゆっくりです。このホソガは繭を作る時にその上に2個の糞を乗せることが知られています。奥俊夫博士は左右に一個ずつと記録していますが、この写真では一方に2個乗せています。

葉の表面に潜って摂食中 表皮を剥がれた幼虫 令期の進んだ幼虫
葉の表面に作られた繭と2個のバブル 成虫側面 成虫背面