チャバネアオカメムシ忌避効果スクリーニング

ラッカセイ種子(ナカテユタカ)を所定濃度に調整した各薬液に10秒間浸漬した。無処理は蒸留水に同様に浸漬した。その際、展着剤を5000倍希釈の割合で添加した。風乾後、15cm径のプラスチックカップ(以下カップ)の底に両面テープを用いて処理種子と無処理種子を交互、円上に計6粒設置した。無処理区は無処理種子のみ6粒設置した。カップには5cm径のネットを張った蓋をして換気を行った。ラッカセイ種子設置後、チャバネアオカメムシ成虫を各カップに3頭放虫した。各区5反復。なお、各カップ中央には供試虫への給水のために小型容器に蒸留水を入れ棒状の脱脂綿を挿したものを設置した。カップは25℃日長16L8D条件下で管理した。
放虫24時間後および同48時間後に、各区の生存虫および死亡虫数を調査した。また、同48時間後にはラッカセイ種子を取り出して、酸性フクシン0.01%溶液に約1分間浸漬した後、実体顕微鏡下で口針鞘数を調査した。
 放飼48時間後で無処理区では30頭で89個の口針鞘を形成した(1頭当たり3.0)。この数値を基準にして処理区の口針鞘数を比較した。 フェンプロパトリン10%水和剤は、処理の影響が明確で、忌避作用があると認められた。
クロチアニジン16%水溶剤は、無処理に対する影響も強く発現し、致死には至らない何らかの作用が供試虫全体に及んだ。しかし、そのような条件の下でも忌避作用の存在が推定された。
 スミチオン50%乳剤では、忌避作用が前2薬剤に比較して明らかに少ない。しかし、カメムシに対する摂食阻害作用は認められた。この調査法によって、チャバネアオカメムシの薬剤処理餌に対する選択行動を推定することは可能であった。

処理・無処理種子を交互に計6粒設置 酸性フクシン溶液に約1分間浸漬
実体顕微鏡下での口針鞘(剥皮前) 実体顕微鏡下での口針鞘(剥皮後)