シヘンチュウ

 昆虫寄生性センチュウの一種であるシヘンチュウは半翅目・直翅目を始めとして多くの種類の昆虫に寄生することが知られている。膜翅目ではミツバチ・スズメバチなどへの寄生が知られているが、コバチ類に対する寄生はほとんど例がない。これは感染の機会が少ないことと、小型のコバチは寄主としての価値が低いためであろうと思われる。最近コナジラミ類の天敵調査をした際ツヤコバチに属するEncarsia japonicaでシヘンチュウの寄生が見られた。寄生蜂成虫の排泄孔から脱出しつつあるものが3頭得られた。寄生蜂は体長0.8mm程度なのでシヘンチュウの長さも1mm強であった。確認のため標本(65%アルコール)の同定を農環研小動物研究室の吉田氏に依頼した。このコバチは内部寄生蜂なのでシヘンチュウの感染の機会がいつなのか興味がある。ちなみに寄生蜂はクヌギを主体とする雑木林の林床にオンシツコナジラミ幼虫を寄生させた鉢植えインゲンを置きトラップしたものである。

オンシツコナジラミから羽化したツヤコバチ類 シヘンチュウに寄生されたE.japonica