ハダニの化学物質に対する反応(行動)

ハダニは現在多くの果樹・野菜・花きなどで害虫として悪名が高い。この防除のためハダニ剤という専用の農薬が使用されている。一般的にハダニ剤は殺昆虫効果はほとんどなく、殺虫剤は殺ダニ効果を持っているものもあるが、防除剤としては使えないものが多い。実際は、昆虫とハダニ類が同じ植物上に生息する状態でハダニ剤が散布されている。
 ここでは殺ダニ効果のない殺虫剤がハダニの行動にどのような影響を与えるかを調査した。リーフデイスクの半分に薬剤を処理後、風乾し、その後ランダムに10頭の雌成虫を放飼した。放飼後短時間に起きる行動を調査するためにビデオのコマ落ち撮影を利用した。
48時間後に吸汁痕・卵・成虫の数、及びリーフディスク上の分布を調査した。その結果数種の有機リン剤で強い忌避効果が示された。死亡率・産卵数に差はなかったが試験薬剤区には一頭も分布せず産卵も見られなかった。吸汁痕は無処理区に限ってみられた。48時間後の調査では依然として忌避効果を示したものもあったが、おおむね影響は少なくなった。

全面に定着した無処理区 薬剤処理部分には寄生しない 定着に影響しない薬剤もある