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社団法人 日本植物防疫協会

Dr.タカギの昆虫知識  vol.1

葉の上を動き回る円盤

ポ−タブルケ−スと呼ばれる隠れ家を造り動き回る蛾の幼虫はミノムシ、マダラヒロズコガなどが有名です。また蛹化のためや越冬のためにこのようなケ−スを作るものもたくさん知られています。ここで紹介するマガリガ幼虫のポ−タブルケ−スもそのようなものです。クリやクヌギの葉で虫を探していると直径8mmほどの丸い穴があいていることがあります。その付近を探すとちょうどそのサイズの枯れた円盤が葉に密着しているのが見られます。さらに続けてみていると時々円盤が動くのです。端をそっとつまんで裏返すと8の字型の腹板があってその隙間から幼虫の黒い頭がどきどき見えています。円盤のあった場所は表皮がド−ナツ状にきれいに食べられています。このポ−タブルケ−スの表面は確かに葉で作られたものですが、腹面は幼虫の分泌物と糸で何かを材料に作ったものでしょう。原材料は不明度いうことです。11月には葉と共に地上に落ち、そこで越冬して4月−5月には成虫が羽化します。クロツヤマガリガ Paraclemensia incerta という地味な黒褐色の翅を持つ蛾です。

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